栄養課
理念・目標
安全で美味しいと喜んでいただける食事の提供を治療の一環として行います。
患者さんに携わる一員として多職種と協力し、栄養状態の改善を行います。
嚥下困難な患者さんに対し多職種連携のもと、嚥下訓練食を用いて食のリハビリテ-ションを行います。
活動内容
- ・選択メニューの実施(ベッドサイドを訪問し、直接、希望の聞き取りを行います。)
- ・行事食の提供(行事食カ-ドとともに)
- ・祝膳の提供 お誕生日ケーキを、お誕生日カ-ドとともに栄養課職員が患者さんの元まで届けています。
- ・食事を提供していない患者さんには手作りのプレゼントを栄養課職員が届けています。
行事食 | |||
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1月 | 正月(おせち料理)、七草粥、鏡開き | 7月 | 七夕、土用の丑 |
2月 | 節分、バレンタイン | 8月 | お盆(精進料理) |
3月 | ひなまつり | 9月 | 十五夜、敬老の日 |
4月 | 豆ごはん、たけのこごはん | 10月 | 松茸ごはん、さんま、栗ごはん |
5月 | こどもの日 | 11月 | いもごはん |
12月 | 冬至、クリスマス、大みそか |
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おせち料理
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クリスマス
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まつたけ御膳
入院時の合同評価の参加
医師、看護師、リハスタッフ、歯科衛生士、相談員(社会福祉士)と共に管理栄養士が病室を訪問し、患者さんの状態や摂食嚥下障害の程度、嗜好、食べ方、食生活などを管理栄養士が聞き取り、食形態や必要量を提案しています。
リハカンファレンスの参加
食事もリハビリテ-ションの一環との考えから、毎日、5カ所で開催しているリハカンファレンスに担当管理栄養士が参加しています。
効果的なリハを行ううえでどのくらいの栄養が必要か、エネルギ-アップをどう図っていくか、また、生活の場に復帰してもらうためにどのような食事にすべきかを提案しています。
栄養サポートチーム(NST)
週1回多職種によるカンファレンスと回診を開催しています。
現在の食事内容、嚥下機能などの情報の共有、栄養プランの作成やベッドサイドで患者さんの全身状態の確認、主治医への提案をしています。
褥瘡回診への参加
週2回の褥瘡回診へも栄養士が参加しています。褥瘡の状態を把握することで、個々の褥瘡の患者さんに合わせた栄養管理を行っています。
16種類の嚥下訓練食の提供
ペースト食とゼリ-食が各5段階あり、1品からはじまり、徐々に品数を増やしていき、さらにミキサー食、極小キザミとろみ食、極キザキ食、キザミ食、サイコロ食、軟菜食と段階があがっていきます。
嚥下訓練食として特別なものを作るのではなく、普通食の方と同じ献立を食べていただけるように形態を調整して提供しています。
これらの嚥下訓練食を安全に提供していくための、嚥下造影検査食の作成も栄養課が担当しています。
当院の栄養指導の特徴
高次脳機能障害がある患者さんへの栄養指導の取り組み
調理を行うことは、多くの脳の機能と関連しています。
献立を立て、買い物へ行く、野菜を切る、炒める、煮る、焼く、蒸すなどの火の管理を伴う調理、味をつける、盛り付ける、片付けるなど多くの工程を順序よく、しかも同時に行っていく必要があります。
しかし、高次脳機能障害がある患者さんは注意障害、記憶障害や遂行機能障害や失行、半側空間無視などの障害があることでうまく調理が行えないことがあります。
そのため、管理栄養士が栄養指導を行う際に、患者さんの高次脳機能障害の状態を把握し、メモを取る、複数回にわけて行う、要点を本人とまとめるなど、記憶に残るような栄養指導を心がけて行っています。
また、実際に作業療法士と行う調理訓練では、献立作成から買い物、調理工程全てを患者さんに行っていただきます。
複数品を同時に仕上げられるよう、工程や時間配分を作業療法士とともに指導していきます。
その際に糖尿病や塩分制限、食事療法が必要な患者さんには、実際に必要な食品の量の測定、味付けに使用する調味料量の測定を行います。
不足しがちな野菜は、1日に必要な量の測定を実際に行うことで、必要量の目安が簡単に分かり、退院後も続けられるメリットもあります。
また、患者さんご本人が麻痺などがあり、調理できない際には、希望でご家族、ヘルパー、ケアマネへむけて嚥下食の調理指導も行っています。
患者さんの食べることを応援いたします!
食べる力をつけるために、栄養管理をしています。
患者さんの笑顔のためにおいしいお食事を作りつづけます。