薬剤部
薬剤課について
薬剤課は、基本指針として「質の高い薬剤情報の提供」を念頭にしています。
従来、薬剤師の業務は調剤を行うという技術面の印象で理解されていたかと思います。しかし、医薬品の目覚しい開発、医療の細分化・専門化が進み医薬品に対する薬剤師の責任が期待されるようになりました。特にあふれる情報を、必要とする関係者に必要とする分量の情報を的確に提供することが重要と考え心がけています。迅速な対応への取り組みの一つとして、血液培養陽性患者への推奨薬マニュアル作成があげられます。1年生薬剤師でも15年生薬剤師でも迅速で標準化された薬剤情報の提供が可能となりました。
我われ薬剤師は、「この薬剤師から提供された医薬品であれば安心して施用できる」と患者さんに感じていただけるような薬効の説明・副作用の早期発見に繋がる情報提供を目指します。
薬剤部長 上田展代
薬剤課の教育
目的
医薬品知識を薬剤師が均等に習熟し、標準化された情報提供ができるようになる。
教育目標
1.薬剤師の役割は薬に関する正しい評価をする。
2.医療チームの一員として医薬品関連医療事故にかかわるリスクの軽減に努める。
3.「薬あるところに薬剤師あり」のもと薬学的管理を実践し、処方に関する医療関係者へのアドバイスを実施する。
4.有効性・安全性の高い医薬品の開発と市販後の育成へ関与する。
5.薬学生実習教育と卒前卒後の実務研修の充実を図る。
薬剤課の業務内容
調剤業務
電子カルテより情報共有される腎機能・肝機能などの臨床データの確認、ハイリスク薬の初回投与チェックなど、患者さん一人一人の薬歴に基づく調剤を行っています。
注射剤の無菌調整業務
化学療法委員会で検討されたレジメンに基づき、抗悪性腫瘍注射剤を安全キャビネットで、高カロリー輸液製剤をクリンベンチで無菌的に調製しています。
病棟業務
持参薬鑑別に始まり、副作用歴・アレルギー歴などのモニタリングをさせていただき、医師・看護師と連携し入院中に適切な薬物治療の提案をさせてもらいます。治療薬のメリット(薬効)・デメリット(副作用)を患者さんに理解していただける説明を心がけています。
TDM業務
対象となる薬物に関して、定常態到達時間や最適な採血時間、有効濃度域、中毒症状などを紹介し、処方設計・支援をしています。
医薬情報業務
科学的根拠に基づいた情報を、医師を始めとする医療関係者に提供し医薬品の適正使用に貢献できるよう努めています。薬剤部で副作用報告一元管理を実施しています。
治験業務
治験薬の適切な管理を実施し、処方内容が治験計画書に沿っているかを確認した後、調剤を行い被験者の方に説明指導しています。
チーム医療
医師・看護師などと共に、がん化学療法、緩和ケア、栄養管理、院内感染対策、医療安全対策チームの一員として参加し、医薬品の適正使用を通して医療安全に寄与しています。
学会発表及び研究会発表情報
2024年3月 | 日本臨床腫瘍薬学会予術大会2024 ポスター発表 | |
2024年1月 | 第45回 | 日本病院薬剤師会近畿学術大会 ポスター発表 |
2023年10月 | 第22回 | 大阪病院学会 口頭発表 |
2023年7月 | 第15回 | 日本臨床栄養代謝学会近畿支部学術集会 口頭発表 |
2023年2月 | 第44回 | 日本病院薬剤師会近畿学術大会 ポスター発表 |
2022年11月 | 第22回 | 日本クリニカルパス学会学術集会 口頭発表 |
2022年1月 | 第43回 | 日本病院薬剤師会近畿学術大会 ポスター発表 |
2021年11月 | 第21回 | 大阪病院学会 口頭発表(優秀演題受賞) |
2021年11月 | 第21回 | 日本クリニカルパス学会学術集会 口頭発表 |
2021年1月 | 第42回 | 日本病院薬剤師会近畿学術集会 ポスター発表 |
2020年1月 | 第41回 | 日本病院薬剤師会近畿学術大会 ポスター発表 |
2020年1月 | 第20回 | 日本クリニカルパス学会学術集会 口頭発表 |
2019年11月 | 第20回 | 大阪病院学会 口頭発表 |
2019年3月 | 第8回 | 日本臨床腫瘍薬学会学術大会2019 ポスター発表 |
実習生の受入
薬学6年生教育における実務実習の受け入れを実施しています。
認定薬剤師状況
2023年4月現在
日本病院薬剤師会 |
がん薬物療法認定薬剤師 | 1人 |
感染制御認定薬剤師 | 1人 | |
日本病院薬学認定薬剤師 | 6人 | |
認定指導薬剤師 | 1人 | |
日本静脈経腸栄養学会 | 栄養サポートチーム専門療法士 | 2人 |
日本緩和医療薬学会 | 緩和薬物療法認定薬剤師 | 1人 |
日本薬剤師研修センター | 研修認定薬剤師 | 3人 |
認定実務実習指導薬剤師 | 2人 |